高度副プログラム「DSデータ科学」

大阪大学大学院等高度副プログラム「DSデータ科学」

大阪大学大学院等高度副プログラム(略:高度副プログラム)は、所属する専攻で学ぶだけでなく幅広い素養をつけることを目的とした 教育プログラムです。

高度副プログラム「DSデータ科学」の申請手続きについて

「DSデータ科学」の受講には、KOAN上で、プログラムの申請およびプログラム構成科目の履修登録をする必要があります。詳細は以下のプログラムガイドをご覧ください。

令和3年度版プログラムガイド(PDF)

高度副プログラム「DSデータ科学」の修了要件

高度副プログラム「DSデータ科学」は、以下の独自の修了要件を設けております。

  1. 高度副プログラム「DSデータ科学」に、KOAN上から登録手続きを完了していること。
  2. 高度副プログラム「DSデータ科学」が定める授業科目から、12 単位以上※を修得していること。
  3. 高度副プログラム「DSデータ科学」申請登録時に在籍している課程を修了※※すること。
  4. 課程修了時の総修得単位数が、所属する専攻の修了要件単位数に4単位以上を加えたものであること。

※選択必修科目A群6単位+選択必修科目B群4単位+全体から2単位の計12単位以上。「DSインターンシップ」(1単位)を取得した場合は、選択必修科目A群5単位の計11単位以上で修了可。
※※修士号取得退学及び博士後期課程・博士課程単位修得退学を含む。3月・9月以外の時期に本課程を修了する場合は、必ずDS4事務局に連絡をすること。

高度副プログラム「DSデータ科学」の構成科目

2022年度高度副プログラム「DSデータ科学」構成科目表(pdf)

こちらもご参考ください:修了までの流れ(大学院生の場合)

高度副プログラム「DSデータ科学」の詳細

プログラム名称 DSデータ科学 / Pragmatic Data Science
実施部局 基礎工学研究科
連携部局 経済学研究科、人間科学研究科、医学系研究科、工学研究科、理学研究科、情報科学研究科、人文学研究科(言語文化学専攻)、数理・データ科学教育研究センター
修了要件単位数 12単位以上 (*1)
*1「DSインターンシップ」を修得した履修生は11単位以上で修了
選択必修科目A群から6単位 (*2)、コースごとに指定された選択必修科目B群から4単位を修得し、さらに選択科目を加えたコース全構成科目から2単位以上を修得する。
*2 「DSインターンシップ」を修得した履修生は5単位
履修対象者 修士・博士
プログラム概要
及び教育目標
「DSデータ科学」は、即戦力のデータサイエンティストを養成することを目指します。データ科学は、数学や物理学などのハードサイエンスの直接的な適用で解決できない課題に対するアプローチとして有効です。ハードサイエンスを無視するわけではなく、ハードサイエンスによる知識知恵を最大限活かすことで統計モデルを構築し、それをデータから検証するというのが一つの典型的なパターンです。
独り立ちレベルのデータサイエンティストを輩出するため、構成科目には、理論を扱う講義科目に加えて、実際的な演習や実習を組み入れています。データ分析には徒弟制度的な要素があり、それを少人数の演習・実習・PBLで実現します。データを分析する技術も大事ですが、データ分析による結論の誤謬を最小化し説得性をもたせる、つまり、データ分析が実際に役に立つためには、エビデンスに基づく科学的方法(e.g., evidenced-based medicine, evidenced-based policy)を目指す必要があります。たとえばPPDAC(Problem-Plan-Data-Analysis-Conclusion)と呼ばれるデータ科学の定石をマスターすることがその第一歩になります。
「DSデータ科学」には、既存の大学院等高度副プログラム「データ科学」に対応する6つのコースを用意し、受講生の専門分野に広く対応するものとなっています。つまり、「DSデータ科学」は従来の「データ科学」と対になり、座学中心の「データ科学」は主に広い視野を持つためのもの、「DSデータ科学」は実践的なプログラムという違いがあります。両方に登録し修了することも可能です。選択必修科目A群はコース共通のコア科目で演習、実習、インターンシップなどが用意されており「DSデータ科学」固有の構成科目、選択必修科目B群と選択科目はコースの特徴を表す科目群からなっており従来の「データ科学」と共通です。
本プログラムは、文部科学省の未来価値創造人材育成プログラム「超スマート社会の実現に向けたデータサイエンティスト育成事業」の取組「独り立ちデータサイエンティスト人材育成プログラム (DS4)」として実施されます。
履修資格・条件 統計関連科目を受講していること。研究や実務等において実データ解析を行った経験があることが望ましい。
前提知識の要否・目安 統計検定2級対応「統計学基礎」(改訂版)東京図書のレベルを基準とします。データ解析環境Rの利用経験があったほうがよい。
内容

本プログラムには6つのコース(DS統計数理、DS機械学習、DS医学統計学、DS保健医療統計学、DS経済経営統計学、DS人文社会統計学)が用意されており、受講生の専門や目的に合わせてコースを選択することができる。また、複数のコースを登録し修了することも可能であり、異なった分野における固有の技術や概念を学び、データ科学の観点からそれらを見つめ直すことにより、学際的・俯瞰的な視野を獲得することができる。

各コースの構成科目は、選択必修科目A群とB群、そして選択科目から成る。選択必修科目A群は6つあるコースに共通のコア科目である。DSインターンシップはデータサイエンティストを雇用している企業に2週間派遣され、データ科学の実際を現場で体験する。実証型研究法は、各受講生がもつ実証的課題(修士論文のテーマもOK)をもちより、データ科学的観点からレビューを受け、一段上の論文完成を目指す。データ科学PBLは合宿形式で行う予定で、受講生をグループ分けし、与えられた各種のデータをグループで分析し報告するという形式の実習である。最後に、教員が用意した基準解答的な分析が示される。データ科学各論はオムニバス形式で、日本で活躍するデータサイエンティストや現場の実務家教員によるデータ科学の講義である(2020年度より開講)。選択必修科目B群と選択科目はコースの特徴を表す科目群からなっており(従来の)副プログラム「データ科学」と共通である。

以下に各コースの特徴である選択必修科目B群の代表的科目を記す。

DS統計数理コース」多変量解析、統計的推測、時系列解析
DS機械学習コース」機械学習とデータマイニングの基礎、機械学習の数理Ⅰ・Ⅱ、統計モデリング
DS医学統計学コース」医学統計学総論、医学統計学各論、クリニカルトライアル総論
DS保健医療統計学コース」保健情報論、看護工学I、医学統計学総論
DS経済経営統計学コース」計量経済I、行動統計科学特講I、マーケティング・サイエンス
DS人文社会統計学コース」行動統計科学特講I、計量社会学特講、計量経済分析Ⅱ

既修得単位の認定について

高度副プログラム「DSデータ科学」を申請する前に学部・大学院で修得した単位は、修了要件単位として認められる場合があります。

高度副プログラム申請前に「大学院」で修得した単位について

高度副プログラム「DSデータ科学」申請前に修得したコース該当科目は、基本的にコース修了の単位として認定されます。単位認定を申し出てください。 博士後期課程の学生については、博士前期課程で修得した単位は主専攻修了要件単位外の4単位(いわゆるはみだし部分)に充当することはできません。

学部で修得した単位について

コース該当科目で学部と大学院の両方にクロスリスト(合併)している科目の単位を学部で修得した場合、2科目4単位を上限としてコース修了単位に参入することができます。 単位認定を申し出てください。ただし、学部で修得した単位は主専攻修了要件単位外の4単位(いわゆるはみだし部分)に充当することはできません。

既修得学部科目認定申請書

部局 大学院科目名称 学部科目名称
基礎工学 290350 統計的推測 090389 統計的推測
人間科学 211688 行動統計科学特講 I
(Behavioral Statistics I)
010633
881205
Z26012
多変量統計科学
Multivariate Statistical Science
Multivariate Data Science
211689 行動統計科学特講 II 010634
010635
推測統計科学
統計情報科学
210646 計量社会学特講 010168 計量社会学
211261 教育動態学特講 010495 教育動態学
経済学 230005 計量経済Ⅰ 030334 上級エコノメトリックス I
230006 計量経済 II 030335 上級エコノメトリックス II
232006 統計解析 030309 上級統計